三十代前半の会社員・圭介が招かれたのは、冷徹な上司・山下の豪華なタワーマンションだった。そこで彼を待っていたのは、芳醇な色香を漂わせる山下の妻・麗香。酒に酔い潰れた山下が眠る隣室で、麗香は「良妻」の仮面を脱ぎ捨て、若き獲物である圭介を背徳の淵へと誘い込む。キャリアも理性も、彼女が放つ圧倒的な肉の熱量の中に溶けていく。これは救いか、それとも破滅への招待状か。二人の運命は、淫らに交錯していく。
総字数 約40,000字(読了時間 約1時間20分)
〈本文より抜粋〉
圭介は、返事をすることさえ忘れて息を呑んだ 。社内の噂では「とんでもない美人が奥さんらしい」と聞いていたが、目の前に立つ麗香は、そんな陳腐な言葉では到底表現しきれない、芳醇な色香を全身から漂わせていた 。年齢は四十を超えているはずだが、その肌には陶器のような滑らかさと、成熟した果実が今まさに弾けようとしているような、瑞々しい張りが共存している 。彼女が纏っているのは、深いミッドナイトブルーのサテン生地のドレスだった 。照明を吸い込み、動くたびに濡れたような光沢を放つその生地は、彼女の肢体を包むというよりは、その肉感的な輪郭を際立たせるために存在しているようだった 。
〇
二度目の結合は、一度目よりも遥かに滑らかで、それでいて強烈な磁力を持っていた 。彼女の重みが圭介の腰にかかり、肉の壁が彼の全てを根元まで呑み込んでいく 。生のまま繋がった衝撃に、圭介の背筋を鋭い電撃が走り抜けた 。彼女の内壁は、先ほどの情事の余熱を抱えたまま、より貪欲に、より狡猾に、侵入者を歓迎するようにうごめいている 。「あ……っ、……ぁああ……っ! 麗香、さん……っ」 騎乗位。それは、彼女の意思一つで快楽の速度も深さも支配される、圭介にとっては最も無防備で、かつ屈辱的なまでに甘美な体勢だった 。
〇
いわゆる「賢者タイム」の到来 。射精によって一時的に解放された脳に、冷徹な理性が戻ってくる 。隣の寝室で眠る山下課長の顔 。明日からの会社での日常 。自分が犯した背徳の重さが、鉛のような恐怖となって圭介の胸を締め付けた 。……麗香は、圭介の股間で再び猛々しく反り上がり始めた昂ぶりを、シーツ越しではなく、自らの素肌の太ももで挟み込むようにして愛撫した 。熱い肉の感触 。彼女は潤んだ瞳で圭介を見上げ、獲物をじっくりと料理するような、艶やかな微笑を浮かべた 。「今度はどんな風にしたい? 圭介さん。……あなたの好きなようにしていいのよ」 。
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